ケラ

螻蛄　Gryllotalpa orientalis

童謡にも歌われた「おけら」。オスが土の中でコンサートホールをつくって、ジージージーっと鳴く。土の中から聞こえてくるので、ミミズが鳴いていると思われていた。シャベルのような大きな手で土中を掘り歩き、ベルベットな質感の体で水をはじきながら水面を泳ぎ、そして短いながら翅も持っているので空も飛べるのだ。ケラは畦の中を掘り歩くため、ケラがたくさんいる田んぼの畦はあっというまにフカフカになり畦が壊れやすくなる。農家の嫌われ者でもある。

成虫

Photo. M. Oh-Ishi