アキアカネ

秋茜 Sympetrum frequens

東日本での「赤とんぼ」。日本において、田んぼの広まりと共に勢力を拡大させてきた田んぼの生きものの代表だ。暑いのがとても苦手で、田んぼで羽化した後は涼しい高山や山へと避暑にでかける。夏休み、登山した頂上などでトンボの大群に出会ったことはないだろうか。彼らがアキアカネである。秋になってぐっと涼しくなると、山から下りてきて田んぼに産卵をする。アキアカネは、オスとメスがつながったまま、泥や水に卵を打ちつけて産卵をする。湿った田んぼでないと孵化・成長しないため、田んぼを乾かす工事と共に数を減らしているとされる。また最近では、ネオニコチノイド系農薬による影響も懸念されている。

Photo. M. Oh-Ishi